真空管ラジオレストア記録

実際に手掛けたラジオレストアの記録簿です。

真空管ラジオに触るきっかけとなった出来事

 それはYou Tubeで「 radio 1ban」さんの真空管ラジオでラジオ深夜便を聴く】

ひょんなことから見ることが有り、真空管は知ってはいるものの実務で電気を生業とし

始めたのは「トランジスター」「IC」が次々と作られた時代でしたので、赤く光る姿は

実に美しくて、そして懐かしい存在に映り・・「自分も真空管ラジオで聴きたい!」と

電波少年時代?」の杭にまた火が付き始めた瞬間でした。

 

 どこに行けば真空管ラジオが買えるのだろうか?

確か秋葉原で見かけたことが有ったけど・・・とんでもなく高価な札が付いてたっけ。

きっと安くても何万円かするに違いない💦

そう思いながら・・そうだ!以前TVを買ったり自転車を売ったりしたヤフオク

有るに違いない!!(^_^)v それは「大正解」でした。

 

 次に悩んだのは果たしてどういうのを買えば良いのだろうか?

落札して手にするためには何をどうすればよいの?  もう過去の取引実績も忘れて

しまっていました💦

 

初めて入札したのは、同郷の出品者様のコロンビア5球スーパーでした!内外共にレストアされたラジオで、届いたその晩に待望の【ラジオ深夜便】をワクワクしながら聴きました。

 

そうだ❗️ 私もラジオを直してみよう‼️

そう思って初めて落札したラジオが【ナショナルGX-320】でした!

この写真はレストア後に出品するため撮影したものです。

ループアンテナもこの時は付属して出品しました。

 

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このラジオの出品者はストアでしたねぇ。

音が出るものの「ボコボコ・・」と言うだけで受信は出来ていませんでした。

トランスレスラジオというのは初めてです。仕組みもよく分かりません💦

後に各真空管のヒーター電圧配分で直列接続し、トータル「100V内外」に収める、

ということが分かりました。

ということは・・一本でも断線したら全く動かない!ということです。

音が出た!ということは真空管は大丈夫なのか?

 

蓋を開けて中身が乱雑?な配線でびっくりしました!

その次に「電解複合コンデンサー:ブロックコンデンサー」から何かが飛び出ている

事に気づきました。(劣化して内側に中身が滲み出ていたようです。)

僅かなスペースに個別のコンデンサーと抵抗をはめ込んで、やっとパンクした部品の

代わりを作り出した【初回路修理】です(^o^)v

とにかく隙間のないラジオでした。

 

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そして・・・

自分が直したラジオのダイヤル指針は、違和感のないもの以外すべて「青く塗る」事に

しようと思って開始した初指針でも有りました。

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トランスレスラジオは、AC100Vの片側をシャーシに直接つなぐため、場合によっては

【感電する】可能性があり、メーカーは容れ物には「樹脂」「木材」を使用し、危険性

を考慮していたようですが・・・

回路内の「イヤホンジャック」の金物部分だけは、シャーシと同じ電位なので、ラジオ

動作中に金属部分に触ると「ビリビリ!」来る可能性が大です。

なのでもう対応できるイヤホンも少なく、それに良い音とは言えないことも有り取り払

いました。後の穴は黒いスポンジで内側から塞いじゃいました。

後々、このタイプのラジオのイヤホンジャックには、オーディオの入力ジャックを付け

て居ます。また感電防止のためにアース側も「小容量コンデンサー」で、直流をまずは

カットし、100Vに対してもインピーダンスが高くなるようにしています。

 

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とても感度の良いラジオでした。

写真には有りませんが最終的には「TONE」回路も付けた記憶があります。

 

気づいたら・・・もう何台も何台もレストアしている私がいました。